自動詞に間違われやすい他動詞

   

自動詞 or 他動詞の区別はできていますか?

英語の語彙の中には、「自動詞に間違われやすい他動詞」や、逆に「他動詞に間違われやすい自動詞」があり、これらは日本語と英語の発想の差が大きく影響している場合が多いので特に注意して正しい語法を理解する必要があります。

また、一部の動詞に関しては、多くの学習者がその意味(訳語)を正しく覚えないために誤用が生じる場合もあります。

この記事では、そのような「自動詞に間違われやすい他動詞」を中心に紹介したいと思います。

大学受験生や英会話力を身につけたいと思っている人には必須の情報だと考えます。

marry

自動詞に間違われやすい他動詞(1)【marry】

この動詞は自動詞と他動詞の用法がごちゃ混ぜになりやすいだけでなく,コロケーションという点からも注意が必要でしょう。

◎ Will you marry me? ※プロポーズの言葉

この決まり文句に示されているように,「…と結婚する」は

≪marry+人≫であって,

<marry with/to+人>ではありません。

他動詞の用法をしっかり身につけるには、上のプロポーズの表現をそのまま覚えておくのがベストだと思います。

このポイントは入試では最頻出語法の1つです。

ところで,アメリカ映画では<Wii you marry me?>しか聞いたことがありません。<Would/Could you marry me?>ではないのです。日本であれば,「結婚してください」も「結婚していただけないでしょうか」もあると思うのですが,アメリカではそうではないようです。これは,何事につけても「強さ」を求められるアメリカの価値観と関係があって,軟弱な(?)求婚の仕方をする男性には勝機はないということなのだろうか,と解釈しているのですが真偽のほどは分かりません。英語圏全てに当てはまるとしたら別の理由があるのでしょうね。

★他動詞 marry を使った他の頻出表現

◎ get married

「結婚する」はこのように表すのが普通です。ただし,「自動詞」も可能。<They married last year.>

◎ be married to+人

「…と結婚している」はこれを使って表します。決して,<with>ではありません。

「動作」として表現する時は、<get married to+人>にします。

with の例もネットを検索すれば出てくると思いますが、「まれ」なので受験生は無視してください。

◎ be married with+子供

これは「結婚していて子供がいる」という意味になります。

例:He is married with two daughters.
(彼は妻と二人の娘がいる)

★自動詞の主な用法についても簡単に説明しておきます。

◎ marry for money:金目当てに結婚する

◎ marry young:早婚だ

最後に,諺を1つ紹介しておきましょう。

Marry in haste, and repent at leisure.
(あわてて結婚ゆっくり後悔)

自動詞に間違われやすい他動詞(2)【seat】

英語で「お座り下さい」は、日常的な表現としては

Please sit down.

Have a seat, please.

でしょうが,映画などを見ていると改まった場面で使われているのが

Please be seated.

です。

実は、この seat は大学入試では必須の他動詞の1つです。

「座らせる」という発想が我々にはあまり縁がないためでしょうか,受験生はよく間違えます。

他動詞であるために「座る」という意味にするためには

受動態にして be seated

再帰代名詞を使って seat oneself にして使うのがポイントです。

受動態表現を背景にした

Please remain seated.(お席を立たないで下さい。)

も覚えておくべき表現です。交通機関のアナウンスでよく使われると思います。

自動詞に間違われやすい他動詞(3)【leave】

この動詞を自動詞と間違う人は以前に比べるとかなり減ってきたように思います。

たぶん,中学の教科書に普通に出てくるようになって久しいからでしょう。(ということは,昔はそうではなかったということです。)

とはいえ,この動詞には自動詞の用法もあるので今なお混用が見られるのも事実です。

◎ leave+場所名 →去る場所(出発点)を示す

◎ leave for+場所名 →目的地を示す

これらの混用を避けるためには

leave A for B:Aを発ってBに向かう

を覚えておくのがベストでしょう。

自動詞に間違われやすい他動詞(4)【reach】

「~に着く/~に到着する」という意味では、

(1)<arrive at/in>や<get to>の類推から,

および

(2)日本語の感覚では目的地や到達点を目的語にとるのは馴染みがないために,

自動詞と思い前置詞をつけてしまう間違いが多いです。

They managed to reach the summit of the Matterhorn before sunrise.

(彼らはなんとか日の出前にマッターホルンの頂上に着くことができた)

ところで,

<reach>は<arrive at/in>や<get to>とは異なり,「(苦労して)たどり着く」というようなニュアンスが伴うことが多いと思います。以前は、英英辞典も含めてこのことに触れていない辞書も多々ありましたが,最近は改善されてきたように思います。手持ちの辞書でニュアンスの違いが説明されているかどうか確認してみてください。

自動詞に間違われやすい他動詞(5)【enter」

「…に入る」という意味を表すために,自動詞の enter を用いて<enter into> とするのは古い英語であり,現代英語では「他動詞」として使います。

「入る」のだから,我々の感覚では「中に」という前置詞が必要そうな気になりますね。

その意識が語法上のミスを生みます。

<go/come/get into ...>よりもはるかに堅い表現です。

◎ When I entered the room, ... →○

◎ When I entered into the room, ... →×

★入る場所を明示しない場合は<自動詞>です。

例:enter through the window:窓から入る ←どこに入るかは明示していない

自動詞に間違われやすい他動詞(6)【attend】

attend には「出席する」という意味があり,<他動詞>です。

go to の堅い表現です。

会話にはあまり必要ない知識かも知れませんが,受験には必須です。

当然のことながら、日本語の感覚では<go to school>のように、前置詞が必要に思われる場合なので,結果的に自動詞だと勘違いをしてしまうのです。

◎ attend school →○

◎ attend to school →×

★注 意:
紛らわしいですが、attend to という表現もあります。しかし,まったく別の意味で使われます。これは<look after><pay attention to>のような意味を表します。他動詞の意味と合わせてこの意味も覚えておく必要があります。

自動詞に間違われやすい他動詞(7)【resemble】

「…に似ている」という意味の他動詞です。

Susie resembles her sister in appearance but definitely not in character.
(彼女は見かけはお姉さんと似ているけれども,性格は決してそんなことはない。)

◎ resemble=take after を覚えておきましょう。

自動詞に間違われやすい他動詞(8)【discuss」

この動詞は「…について議論する/…を議論する」という意味の「他動詞」です。

しかし,つい,<discuss about...>と言ったり,書いたりしてしまいます。

私もですが,多くの人に今日に至るまでの学習過程においてその経験があるのではないでしょうか。

discuss a problem = talk about a problem

と覚えておきましょう。

自動詞に間違われやすい他動詞(9)【approach】

approach は「…に近づく」という意味ですが,

<方向・目的地>を明示する場合は,「自動詞」としてではなく「他動詞」

として用います。

その際,方向・目的地を表す to を付けてしまうという間違いを犯しやすい動詞です。

この間違いの背景には go to, come to などに代表されるように,これらの意味を表す際の「…に/…へ」という助詞への意識があるものと思われます。

例:The typhoon is approaching Japan. →○

例:The typhoon is approaching to Japan. →×

自動詞に間違われやすい他動詞(10)感情・心理を表す動詞

<surprise>の意味をたずねると、中学生のみならず高校生までもが「驚く」と答える場合が驚くほど多いです。

おそらく、<be surprised>を「驚く」と覚えますが、その影響だろうと推測できます。

<be surprised>で「驚く」なら、原形の<surprise>が「驚く」のはずがないのですが、その区別ができていないのです。

この種の誤解・誤認識は、「感情・心理を表す動詞」において顕著に見られます。

例えば、

<please+人>は「(人)を喜ばせる/楽しませる」

という意味の他動詞であり、

<excite+人>は「(人)をわくわくさせる/興奮させる」

という意味の他動詞です。

ところが、

こららの動詞は能動態でよりも受動態で使われることの方が多く、そのために前者は「喜ぶ」、後者は「わくわくする」とインプットされてしまうのです。

したがって、

「概して、英語の「感情・心理を表す動詞」は他動詞であり、好んで受動態で使われる。」

という点に注意すると同時に、その意味(訳語)を正確に覚える必要があります。

「感情・心理を表す動詞」には次のような動詞があります。

surprise, delight, please, satisfy, disappoint, interest, worry, annoy, amuse, frighten, excite, encourage, discourage

注意:marvel は自動詞

まとめ

日本人が間違いやすい「自動詞 or 他動詞」の典型的なものは上記の単語にほぼ限られるのでしっかり覚えれば、テストなどで間違えることは無くなるはずです。

頑張ってください。

ぜひお読み下さい

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